パナソニックにブランドチェンジしたナショナルの、最後のラジオCMを担当させていただきました。

数々の昭和のサウンドロゴは、個人的にも懐かしいものでした。

 

 

 

 

パナソニック企業CM「欲しいものがいっぱいあった」

 

 

 

 

女:ひとつひとつ増えて行く家電で豊かさを実感する。

  そんな時代に、母は育った。

 

  箒から、掃除機へ。

♪ナショナル掃除機ハイクリーン!(サウンドロゴ/62年)

  手洗いから、洗濯機へ。

♪うず潮うず潮うず潮〜(66年)

  家に運び込まれるピカピカの家電は

  いつも家族を興奮させた。

 

♪樹氷樹氷〜〜BG

  真夏に窓を閉めて、エアコンをつけたとき

  デパートのように涼しいと、うれしかったそうだ。

             ♪樹氷っ〜!(71年)

 

  ラジカセは、いい成績をとったご褒美だった。

♪ナショナルマック!(72年)

 

  大きな木枠のテレビは、

  家族全員を前に座らせる威厳に満ちていた。

♪ウッディクイントリックスパナカラー(77年)

  

  冷蔵庫も、どんどん大きくなった。

♪ゆとりの大きめナショナルBIG(77年)

  クリスマスケーキが丸ごと入る冷蔵庫がきた日、

  昔TVで見たアメリカのキッチンに

  やっと追いついたと思ったそうだ。


  やがて結婚すると、

  ビデオはどうしても欲しいと思った。

♪中村さんちのマックロード!(83年)

  私を、撮るために。

 

♪ナショナルオーブン電子レンジ!(84年)

  家中がモノで溢れてくると

♪ナショナル冷蔵庫、ザ・スリム〜!(85年)

  冷蔵庫は、むしろコンパクトな方がいいと思った。


♪ナショナル愛妻号!(88年)

  働きながら子育てした母は

  全自動の洗濯機に、ずいぶん助けられたそうだ・・

 

  そんな・・母から聞いた昭和の話。 〜(M)〜

  欲しいものが、いっぱいあった。


  テレビやエアコンが憧れだった頃を私は知らないけれど      

  家電一つで家族がつながり、明るくなれた時代が

  私は少し、うらやましい。

 

  ナショナルブランドがなくなるというニュースを聴いたとき

  母は、へぇ・・なんだか寂しいね・・と言った。

  私には、そういう感慨はなかったけれど・・

  確かに、我が家の家電は、いつもナショナルだった。

 

  ♪明るいナショナル〜(61年)〜BG

 

NA:ナショナル最後のラジオCMを、お届けしました。

  81年間、ありがとうございました。

  明日から、ナショナルは、パナソニックへ。


 


 

2009年

第62回広告電通賞/ACCゴールドメダル/ACCジャーナリスト賞

消費者のためになったコンクールグランプリJAA賞